マンション(集合住宅)における修繕工事。修繕の日本全国に占めるマンション(集合住宅)の割合は43%で、なんと首都圏では戸建を上回る53%となっております。ここでは、そんなマンションに関する さまざまな話題を寄せ鍋風にご紹介してまいります。

私たちは、マンションの新しいライフスタイルをクリエイトすることを目指しております。

 

第2回 マンションにおける電力 ~「電力変革時代の訪れ」~

先ずは、東北地方太平洋沖地震により被災されました皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。被災地の皆様の安全と、1日も早い復興を心より祈念いたします。

第2回目で、お話させていただきますテーマは“マンションの電力”です。震災後、ニュースや誌面にて電力と言う言葉を耳にしない日はないかと思います。更に、電力供給の構造改革や電力料金の値上げ等消費者としては不安な情報が多く、滅入ってしまいます。

マンションの電力一括購入
そんな折、マンションにおいて電気料金が安くなる「電力一括購入」の話題が多くなってきました。これは、マンション大規模改良工事に関連するのではと言うことで、私なりに調べてみました。あわよくば、第1回で触れさせて頂きましたが、私自身のマンションで検討してみてはとの思いも込めてですが。

まず最初に、「電力一括購入とは?」ということになります。一般の家庭は通常、電力会社と低圧電力契約されております。電力一括購入とはその低圧電力契約と比べ、2~3割程度安い高圧電力契約に切り替え電気料金を安くするという仕組みです。ただし、高圧電力を利用する為には、初期で高価な受変電設備等を自前で用意する必要があります。

更に料金回収や保守も外部委託にする必要があり、結果的に 電気料金削減額-(初期費+委託費)=実質削減額 というのが実情です。

 

別な形態として、電気契約を電力会社から、サービス運営会社に切り替え、高価な受変電設備を持込んでもらい料金回収から保守までをサービス型で提供を受けるものもあります。しかし、私が調べたところでは長期契約(10年以上)が条件のようです。 概ね、この二つのパターンがスタンダードみたいです。何れのパターンも長期償却、長期契約と長いスパンを見て慎重に判断していかないといけないものです。 (目の前の削減に飛びつかず、一歩引いて冷静にということでしょうか。)

電力関連の不安材料は残るものの、とにかく、安くなるのであれば、私自身のマンションに提案してみようかと思った矢先(平成24年1月17日発表)“東京電力が自由化部門のお客さまに対する電気料金値上げのお願いについて”なんて発表をするので(「電力一括購入」にて契約する高圧電力料金が上がるのでは?)提案を止めました。理由は、初期投資の回収期間が長期化してしまう可能性やサービス型の場合、提供会社の採算割れ等サービスの継続性に不安が残ったからです。とにかく、不安材料が払拭されるまで待つことにしました。

このような環境の中で導入を決断された管理組合様はすごいと思いました。ちなみに、比較的リスクの少ない「LED」、「電子ブレーカー」の導入によるコスト削減もあるみたいです。

 

ワイヤレス電力伝送

ちょっと先の話になりますが、皆さん知っていますか“ワイヤレス電力伝送”という技術。総務省が2015年の実用化に向け研究・検討が進んでいるのです。簡単に申しますと、今、ご家庭などで利用されているいろいろな機器(テレビ、冷蔵庫、クーラー・・・)から電源コードがなくなると言う技術です。夢のような話が現実化しそうな状況です。では、マンションにおける電力はワイヤレス化対応の修繕を視野にしないといけないかと申しますと、現時点においては、そこまで具体化するのは困難で、まだ先の話になるかと思います。

ただ、生活環境は日々変化をしていく中で、その変化を的確にとらえ、マンション大規模修繕工事を計画する必要があるということです。更には、マンション大規模改良工事として、過去の水準(新築時)と今の水準を比較検討し差分を埋めるのはもとより、 将来を見据えた改良を実施することでコストパフォーマンスの高い修繕・改良が実現するものと考えます。

 

マンション大規模修繕

最後に、1950年代にマンションという言葉が定着し始めた頃より、マンションの電力設備、また、電力の供給構造は大きな変化もなく過ぎてきました。その為、マンション大規模修繕では、電気設備(通信含む)は、意外と重要視されず、また、予算の関係で先送りされることもありました。しかし、“電気自動車(EV)の普及” “電力のワイヤレス化” “電力供給の構造改革”とライフスタイルを激変させる程の「電力変革時代」に突入したといえるのではないでしょうか。だからこそ、今一度、普段、何気なく使っている電力に着目し、管理組合にて数年後のライフスタイルを想像しマンション大規模改良工事について話し合ってみてはいかがでしょうか。

皆様のマンションのご参考にして頂けたらと思います。