もともとウィルスの定義は「パソコンのプログラムファイルやOS(基本プログラム)のシステム領域に寄生して、不正な動作を引き起こすプログラム」でした。しかし近年、寄生対象なしに増殖する「ワーム」など、このパターンを超えたプログラムが多く登場しています。そこで最近ではこれらを広く総称して「ウィルス」と呼び、感染経路や目的・行動に基づいてタイプ分けしています。
【ワーム】
主にインターネットを通じてパソコンへの被害を拡散させるウィルスです。寄生先を持たずに単独で感染・増殖し、電子メールやWEBなど、インターネットのあらゆる通信手段が感染経路になっています。最近猛威を振るった「ブラスター」はネット接続だけで感染し、ウィンドウズのセキュリティーホール(悪用により不正侵入を招くプログラムミス)を突いた凶悪なものでした。また、作成が比較的容易なため、「亜種」または「変種」と呼ばれる別バージョンが数日で蔓延するケースも多く確認されています。

▲ウィルスがパソコンを狙う!! |
【トロイの木馬】
お使いのパソコンに、気付かれない内に侵入するウィルスです。大きく2つのタイプがあり、感染先のパソコンをネットワーク上で操ったり情報を盗み出したりする「サーバ・クライアント型」と、特定の日付などを条件に破壊活動を起こして消える「自己完結型」があります。
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